膝痛

膝関節に変形があったり、半月板が損傷したりしている場合は、それ自体を鍼で治療することはできませんので適応外です。ただそのような広義の骨の疾患がない場合には、痛みの箇所や圧痛点を探してその周囲の筋の緊張を緩めて治療ができます。痛む場所を問診や触診によって確認し、原因が膝蓋骨の下辺りにあるのか、膝裏にあるのか、内転筋群にあるのか、大腿前面の中央または外側の筋にあるのか検討を付けて刺鍼箇所を決めていきます。大腿部前面の中央にある中間広筋などが原因の場合、表面の大腿直筋と大腿骨の間にある深層の筋肉なので、マッサージでは表面の筋から間接的にしかアプローチできません。深層筋を狙う刺鍼法が有効です。

膝痛患者さんの前面からの刺鍼例